私の実家の庭は、数十年にもわたる親の収集癖と私の無関心が重なり、まさに「ゴミ屋敷の庭」と化していました。物置は満杯になり、庭の隅々には朽ちた家具、植木鉢、空き缶、古タイヤなどが山積みにされ、雑草は背丈ほどに伸び放題。かつては美しかったはずの庭は、見る影もなく荒れ果てていました。しかし、ある日、一念発起し、この庭を片付けることを決意しました。その道のりは決して平坦ではありませんでしたが、得られた達成感と、生まれ変わった庭の美しさは、何物にも代えがたいものでした。まず、私は片付けの前に、庭全体の写真を取りました。この「ビフォー」の写真は、作業中に心が折れそうになった時、そして全てが終わった後に、どれだけ変化したかを実感するために非常に重要な役割を果たしました。最初の作業は、庭に散乱しているゴミの分別です。可燃ゴミ、不燃ゴミ、資源ゴミ(プラスチック、缶、ビン)、粗大ゴミ、そして家電リサイクル品に分け、それぞれを専用の袋や箱に詰め込んでいきました。この段階で、予想以上に多くのゴミが出ることに驚きました。特に、何十年も前の錆びた工具や、カビだらけになった衣類など、見つけるたびに心が痛みました。重いものは一人で運ぶのが難しいため、弟に手伝ってもらい、何往復もして運び出しました。粗大ゴミは市の回収サービスを利用し、事前に予約して指定された場所に運び出しました。これはかなりの重労働でしたが、一つずつゴミが減っていくたびに、少しずつ庭の地面が見えてくる喜びを感じました。ゴミの撤去と並行して行ったのが、雑草の除去です。背丈まで伸びた雑草は、鎌や草刈り機を使って刈り取り、根っこからしっかりと引き抜いていきました。この作業は終わりが見えないように感じられましたが、雑草がなくなるたびに、庭が呼吸を取り戻していくような感覚がありました。また、庭木の剪定も行いました。伸び放題だった枝を切り落とし、枯れた枝を取り除くことで、庭全体が明るく、風通しが良くなりました。全てのゴミが撤去され、雑草が取り除かれ、庭木が整えられた時、そこには広々とした空間が広がっていました。そして、私たちが次に着手したのは、庭の清掃です。高圧洗浄機を使って、長年の汚れがこびりついたブロック塀や石畳を洗い流しました。泥や苔が落ち、元の色が蘇るたびに、感動で胸がいっぱいになりました。